「エベレスト3D」
<今日の一杯>
The Premium MALTSロング缶1缶。ストロングゼロ ダブルグレープフルーツ2缶(飲み過ぎ)。*1
「エベレスト3D」観てきた。
某映画館で、映画2本無料分のポイントが溜まっていたため、今日は映画、と決めていたのですが、その某109シネマズが、19日は「ポイントカード会員感謝デー」とやらで、IMAX 3Dが通常2,600円のところ1,900円で見られると聞き、ポイントは使わずに「エベレスト3D」観てきました。
普段から、映画に関してはなるべく損をしたくない一心で、事前にレビューを読み漁ります(ケチゆえに)。
つまらない映画に1,800円払うのはごめんですし、つまらない映画作ってる人にお金払いたくないから*2。
あまりにレビューがひどい場合、素直にみんなの意見に従って見るのやめます。*3
「エベレスト3D」のネット上でのレビューは、賛否両論でした。
「否」の意見で目についたのは「ストーリーがない」「エンターテインメント性に欠ける」「スターがたくさん出てるのに、始終ゴーグルとマスクしてて見分けがつかない」など。
「何かドラマが起こることを期待すると、期待はずれ」という感想もありました。
そんなレビューを読んだので、お金出すかどうか激しく迷ったのですが(ケチ)、今他に見たいものもないし、なんたって普段2,600円のものが1,900円で見られるんですから、こりゃ行くしかないでしょ(ケチ)、と思い切って前日に座席予約してしまいました。
1996年に実際に起こったエベレスト遭難事件に忠実に作った映画、とのことで、敢えて盛り上げるためのドラマがなくても、ドキュメンタリーとして楽しめるかな?という計算と、登山にまったく興味がなく、自分が生涯のうちにエベレストに登ることは100%ない、と言い切れる生き方*4をしてるがゆえに、映画で疑似体験できるならしてみたい、という思いで見にいきました。
これが大正解でした。
見に行って本当によかったです。
しかもIMAX3Dで見て心底よかった。
ケチもやるときゃやるw*5
上映時間は2時間もあるし、3Dメガネ装着した途端片方のツルがバキッと折れ、斜めにメガネをかける羽目になり、「集中できないわ〜どうしよう…」と思っていたのですが、始まってみたらもうあっっっっという間。(え?もう2時間も経った?的な)
壊れたメガネのことなど忘れるド迫力。
最後には涙やら鼻水やらいろんな汁が出て大変なことになりました。
しばらく席を立てなかったのは、普通の映画の「感動」とはちょっと違って、「衝撃」と「恐怖」、そして「よくこんな映画撮ったな〜!!!」という、スタッフ・キャスト陣への心からの尊敬の念からです。
事前に読んでたレビューの中に、「登場人物がわかりにくいので、事前に人物像を予習するテもある。でも予習=即ネタバレなので自己責任で」と書いてあるものがあり、迷ったあげく、結局予習はしなかったのですが、これがまた正解でした。
予習してたら面白さ半減してたと思う。
迷ってる方は、事前ネタバレなしで、そしてIMAX3Dでぜひ見ていただきたい。
登場人物の分かりにくさは、そんなでもなかったですよ。
顔が完全に隠れてるときは、ウェアの色で判別してました。
確かに登場人物の数は多く、それぞれに役割があるので途中混乱する場面もありました*6が、映画の前半でキーポイントはちゃんと説明してくれてる(この人は郵便局員ね、この人は雑誌記者ね、という具合)ので、最悪、顔は分からなくても名前だけわかってればなんとかなります。
人間の顔の区別より、とにかく圧巻なのが、エベレストという山の神々しい存在感そのもの。
これが全編通して伝わってきます。
まさにそれを撮るために映画だったのだな、と。
本来、「人間」という種類の生命が生息できるはずのない、この地球上で一番高い場所に「人間が登る」という行為の過酷さ、愚かさ、尊さを、山を登ることの本当の凄さを、まさにその場にいるような臨場感で体験できたのですから、1,900円は決して高くないです。
映画の中で「なぜ山に登るのか」という問いかけがあり、それに対するはっきりとした答えは示されてはおらず*7、登山に興味のないわたしには、やっぱり最後まで「なぜ登るのか」の答えは見出せなかったですし、今も、これだけの時間とお金を割いて、命の危険を冒してまで「なぜ登るのか?」と問いかける気持ちに変わりはありません。
でも、少しだけ。
「それでも登る理由がある人たちがいるのだ」ということはわかった気がします。
それは、不思議なことに「なぜいい年こいておたくやってんのか」と通じるところがありました(レベル低くてすみません)。
俳優陣では、なによりもロビン・ライトの美しさに打たれました。
おばさん体型になろうがまったく関係ないこの人の目力。
主演のジェイソン・クラークほか、ジョシュ・ブローリン、ジェイク・ギレンホール、エミリー・ワトソン、みな素晴らしかったです。
実在の日本人登山家、難波康子を演じた、森尚子さんも素晴らしかった。
難波さんのことも森さんのことも、この映画を見るまでは知りませんでしたが、日本人の、しかも女として、この映画のヤスコに関するくだりは、すべて涙なしでは見れません。
映画の中では、神の山に挑む人々の「商業登山化」に対する警鐘も描かれています。
ストーリーがなくても、登場人物が最後まで把握できなくても、映像がちゃんとしてれば大丈夫、と思える映画好きの方にはぜひ。
映画館でしかできない体験がここにあります。(回し者ではありませんよ。)
このまとめが秀逸なので↓
本屋としては、関連本を読みたくて、とりあえずこれを読もうと思います。

- 作者: ベック・ウェザーズ,ステファン・G・ミショー,山本光伸
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映画ってやっぱりいいですね。
「食わず嫌い」の涼くんを見ながら、底なしに飲んでしまった夜でした。
明日は朝から弁当作り&出勤なのに、どうしよう(笑)
まあなんとかなるか(笑)
ではでは。
*1:今日の一杯といいつつ、一杯で終わってないことには薄々感づいてますw
*2:この出来でもお金払う人がいるんだ、と思わせたくない。
*3:酷評されてるものを敢えて見るみたいなことはしません。もったいない。
*4:祖父は山男だったんですけどね。同僚にも山女がいて山の魅力を聞きかじってたり、元同僚は新聞に載るくらいの登山家でもあり、イッテQの登山プロジェクトなども好きでよく見るんですけど。
*5:ケチったあげく失敗することも多いのです。こと、映画に関しては。
*6:そもそも外人の名前が覚えられないので、顔が判別しにくい戦争映画とかはついていけなかったことが何度かあります。
*7:ベックのセリフで示唆はされている