cinemananakoの日記

映画と芝居と本とアイドル好きな酒飲みおばはんの日記

「ザ・コール[緊急通報司令室]」観てきた。

仕事休みで学校行事もヨメ業務もない日。
(正確には学校行事はあったんだけどサボリ。サボってもいい感じだったので)
最低限のドサ回りと、最低限の家事を済ませれば、午後はフリー!!

そんな日は、前回の教訓から「映画館へGO!」のキャッチフレーズを思い出し、迷いが生じる前にさっさと行ってきました。

ハル・ベリー主演の「ザ・コール[緊急通報司令室]」。


映画『ザ・コール [緊急通報指令室]』予告編 - YouTube

(はてなはYouTube貼れるからいいね!)

小規模公開ながら、個人的に信頼しているレビュワーさんたちの間ですこぶる評判がよく、ちょうど上映館のサービスチケットも持ってたし、時間もいい感じだったし。

「怖い」とは聞いていたけど、こういう怖さだったとは!!!
ホラーではないけど、サスペンス系の怖さってやつで、90分間ずっと怯えてました。
映画館でこんなに汗かいたのは久々かもw
手をずっとキツく握っていたので、終わったときには指に爪の跡がついてました…どんだけ怯えてたんだw

「911」を受けるオペレーターのお話です。
ハル・ベリーが演じるのは、すごく仕事の出来るジョーダンという人なんだけど、ちょっとしたミスで、取り返しのつかない結果を招いてしまいます。

そんな冒頭のとっかかりから、サスペンス感満載…どんなに有能でも、信じられないような(まさに魔が差したというような)うっかりミスをすることで、誰でもある。
そんな、自分にも思い当たる「ちょっとした心のゆるみ」が、「うわああああっ!!」と目を覆いたくなるような悲惨な結果を招いてしまうという一見サスペンスではないようで、実はリアルに非常に怖いサスペンス…そして、有能で、自分の仕事に責任感を持つ彼女だからこそ、猛烈に責任を感じてこれまで通りの仕事ができなくなり、それでも簡単にその仕事から逃げ出すことも出来ず、、、という、この描写がまたうまかった。

で、その先(まだまだ序の口)。
またこのトラウマを克服せざるを得ない状況が来るんだろう…と思ってたら、やっぱり来る。

今度は、誘拐されてトランクに閉じ込められたケイシーという女の子からの911コール。
(この子が「リトル・ミス・サンシャイン」のあの子だと知って驚愕!!!)
(確かに迫真の演技で、ぽっと出の単なるティーン女優じゃないなって印象でしたが)

ここからラストまで、ほとんど気を抜く時間ナシ

ずーっっと緊張して汗びっしょりw
ジョーダンの彼氏でもある警官が、ちょいちょいいい感じで「タイム!!」をくれるだけど、またすぐ極度の緊張の真っ只中に放り込まれる。

電話一本で繋がる命綱…救うべき対象がいる場所を特定することすらできない…焦りと恐怖と、不快感たっぷりの誘拐者…(これが本当に気持ち悪いヘンタイでした。)

誘拐されたケイシーが、ちょい反抗期のティーンエイジャーで、大人ぶったケバいメイクして母親に反抗的な口をきくくせに、一歩先を行く女友だちには、精神的にはついていけてないっていう設定がまた後半効いてくるんだよね。

ケイシーが携帯を持つことになったきっかけも、さりげなーく仕込まれてるから、とてもリアル。うん、うちの娘にもこんなことが起こらないとは限らない…そんな設定で観てました。

走り続ける車のトランクに閉じ込められて、状況をカンペキにコントロールするにはあまりに心もとないヒロインを、警察サイドの人間が遠隔操作しつつ脱出を計る、という構図はキアヌ・リーブスの「スピード」にも通じる部分があって、車を暴走させているのが危険極まりない変質者である点と、その後の猟奇的な展開を考えると、「裏・スピード」と言っていい感じ。

手に汗握るサスペンス度は、「スピード」を初回鑑賞したときとほぼ同レベルでした。
ハル・ベリーがこれまた上手くてね!!

「電話線一本でどうやって命を救うか」の駆け引きの面白さと、予想外の第三者の介入で刻々と変化する状況…そして誘拐者は極度のヘンタイ(←2回目)

さーて、どうやって切り抜けるのか?
切り抜けられないのか???

・・・結論には、賛否両論あるみたいですね。
わたしは「賛」ですけど。

「否」の方の意見を読むと、「確かに確かに〜」なんですけどね。
せっかくこれは映画なんですから、何が何でもリアルに転がらなくてもいいんじゃないかってわたしは思ったんです。

それに、年頃の娘を持つ母親として、映画には一切登場しないケイシーの母親に感情移入して観てきたわけですから、最後はスッキリする終わり方でしたよ。

これは、観終わった後に色々と語り合いたい結末でした。

例によって周りはオッサンだらけでしたけど、男の人の立場からすると、感じ方は違ってくるのかな、という気はします。

それにしても強烈なヘンタイだったな…(3回目w)

自分自身は、正しいヘンタイでありたい、と思った映画でもあった。

ホラー映画じゃないけど、怖い映画好きな人におすすめ。